増加する消費税の納税資金をどうする?前編|税のいまを知りたい人のためのウェブマガジン[マンデー通信]|ふたば税理士法人

増加する消費税の納税資金をどうする?前編

今年4月1日以後に消費税率が8%にアップすることに伴い、企業の消費税額が増加することが予測されます。どのくらい税額が増えるのかチェックし、必要な納税資金を確保するようにしましょう。

ケース1 価格転嫁できない場合の納税額

消費税率が平成26年4月1日から8%に引き上げられますが、消費税を価格転嫁できない場合でも消費税納税額は増加します。図表1(税抜きで売上2億円、売上原価1億6千万円の例)のケース1では、消費税納税は196万円となり増税前よりも46万円増加しています。また、売上(税抜き)が1億9444万円となり556万円減っていることから、資金的にもより苦しくなり、増加する納税資金の確保にも影響するおそれがあります。(図表1、A,B)

ケース2 価格転嫁できた場合の納税額

消費税の増税に伴って、増税分を価格に転嫁できたとしても消費税の納税額は増えることになります。税率アップにより、預かる消費税額が増えると同時に支払う消費税額も増えるためです。図表1のケース2は、売上(税抜き)は増税前と変わりませんが、消費税納税額は240 万円になり90万円増加しています。(図表1 C)
このように消費税の価格転嫁ができてもできなくても、納税額は増加します。

図表1 消費税増税後の納税額シミュレーション
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